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HONDA RC110 製作日記


 1961年の東京モーターショーで発表されたRC110は、独創的な機構のDOHCギャトレイン4バルブ単気筒エンジンのメカニズムを持ち、1962年から新設された世界GP50ccクラスに参戦。   当初6速だったミッションは間もなく8速になり、その後シーズンの途中には9速のRC111へと発展して行った。
そして、シーズン終盤のフィンランドGPに於いて、L.タベリのRC111とT.ロブのRC110が1−2フィニッシュを遂げたのである。

  今回、ある二輪愛好者からの受注により、二輪モデルの集大成として
     GSIクレオスのRC110:1/12 を選出し製作することとなった。 

−キット内容−
 ・ホワイトメタル  :フレーム、エンジン&クランクケース、
             Frフォーク、スィングアーム、etc
 ・エッチングパーツ:チェーン&スプロケット、Rrフェンダ、etc
 ・プラスチック   :フューエルタンク、シートカウル、Frカウル
 ・ゴ    ム    :タイヤ、シート、ハンドルグリップ
 ・メタルロッド     :スポーク、レーシングスタンド、etc

 

−製作過程−

ギヤケース及びシリンダブロックをワイヤーブラシ及び電動バフにて研磨。 かなり時間をかけて丁寧に磨き、その後にMr.プライマーを塗布:渋い感じになる。 各ケーブルやコードを通すためのホールをピンバイスにて加工(0.5〜2.5mm)。
フューエルパイプにエナメル塗料を流し込み、ギャケースとブロックはウェザリング。 リムとハブを加工、スポークワイヤを25ミリに切断し先端部を加工(スポーク72本) スポークの組み付け。瞬間接着剤を使用しながらFr&Rrのホイールを完成させる。
ハブ及びタイヤ&リムの組み付け。タイヤはトレッドパターンを忠実に再現している  分割しているフレームの研磨、及び曲がりを修正しながら合わせ作業。  フレームを組み立て、最終的な歪みなどの微調整後、Mr.メタルプライマー塗布。 
タミヤNO.14艶ありブラックでフレームを塗装。ヘッドパイプ部を再度ホール加工  Rrフェンダ及びスィングアームの取り付け。スィングアームはあえて塗装せず。  チェーン&スプロケットをウェザリング処理し、Rrサスペンションの組み立て。 
Frフォークとステアリングを組み付け、フレームに仮止めし、Frアライメントの調整。  エンジン&ギャケースのリベットによる取り付け。  最初にエンジンとギャケースを固定してしまうと、この段階で組み付けられなくなる。 
メタルロッドを加工し、レーシングスタンドの組み立て:フック部は自作。  シリンダブロック&キャブレータの最終ウェザリング。  チェーン及びシフトロッドを組み付け、ギャケースの最終ウェザリング。
Rrサスペンション・スプリングは不等ピッチに設定。  Frフォークには、モデラーズのメタルックを貼り付け。  ベース色白のフューエルタンクを組み付け、シートカウルと共サフェーサ1000の塗装 
今回はタミヤTS−49ブライトレッドを選択し、4回塗り。  タンク上部をMrカラー33番艶消しブラックを塗装、エッチングパーツの加工取付け  ホワイトメタルのマフラーの曲がりを修正し、レーシングスタンドと共に塗装。 
レーシングスタンドは、メタルプライマー塗装後にMr.サフェーサ1000を塗装。 各ケーブルを取り回し、フューエルタンク&シート及びマフラーの取り付け。 シートカウルには発注者の指定により、トレードマークをフリーハンド。
最後の難関!酸素吸入器のような形のカウリングの加工に入る。 カウリングぐらいは形取りしてキットにして欲しいものである。 ここまで来るにはかなりの時間を要しました。プラスチックの厚さは薄目。
未塗装スケルトンタイプにしようか?とも思いましたが・・・ やはり塗装する事にし、スクリーン部をマスキングし下地としてプラサフの塗装。 指定色であるシルバー(TS−30)を3回塗り。
フロントゼッケン部は、ゼッケンナンバー1仕様のため半艶黒をフリーハンド。 ディスプレーケースの製作:アクリサンデー2mmを裁断、接着。 ベースをペーパー研磨し、今回は「我蘭堂」で購入した亜麻仁油を5回塗り。
カウリングの取り付け:キットはリベットによる取り付けの指定でしたが・・・ カウリングを固定してしまうと、せっかくのエンジン部が見えなくなってしまうため・・・ 3ヶ所をビスによる取り付けに変更し、カウリングを脱着可・仕様に変更。
ディスプレーケース及びキット完成状態。 レーシングスタンドはブラックで塗装。 フューエル&ブリーザホースは適度にカット
オプションのFrフェンダを取り付けるとカウリングとの隙間がなくなってしまい・・・ メーカー側カウリング形取りの段階で、一考を要したのではないかと思います。 メタルキットのため重厚感があり、出来栄えもなかなかの物となっています。

  普通のプラスチックモデルとは使用工具や材料が違い手間暇もかかり、なんやかんやとコツコツやっていたら10ケ月の月日が経過し、完成したのは2006年12月31日の大晦日。 プラスチックモデルとは仕上がりが一味もふた味も違い、なかなか作り応えのあった、またまた思い出に残る一台となりました。
 今回のように、当工房では受注製作を受け賜っております。気ままではありますが妥協をせず、キットに合わせた工夫を大切にし、心をこめてじっくり作るタイプの工房です。完成まで気長に待つことが出来る方はメールにてご連絡をお願い致します。

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